4.
「なあ、・・・触ってみてもいいか?」
「駄目です・・・」
ケチ!と睨んでくる梵天丸は、本当に憎たらしいくらいに可愛い。
と、小十郎の目には見えて仕方ない。
だが制止の言葉も聞かずに、そおっと手を差し入れて下穿きの上から触れてきた。
「梵天丸様・・・(泣)どうかそれくらいでご勘弁を・・・」
「・・・触ると、気持ちいいんだろ?」
「は?」
小十郎はその辺りは説明していない。
あくまでも、精通の話と、子を成す仕組みを話しただけである。
「さっき、時宗に聞いたぞ。 触ると気持ちいいんだって」
「時宗様に・・・?」
正直面白くない。
梵天丸がもう少し成長したらそういう話をしようと段階を考えていたのだ。
「それで、さっきあいつに触られた時、俺もちょっと気持ちよかったかも」
「は・・・?!???!」
大人気ない気持ちに灯がともってしまうのを感じる。
「・・・触られたのですか・・・・・・・・・・・・では、小十郎が触っても、構いませんか?」
これでは単なるヤキモチだ。
さっと小さな主の顔が赤く染まる。
可愛い。
「こ、小十郎は、だめだ!」
・・・可愛くない。
「何故です?時宗様は宜しくて、小十郎ではいけませんか?」
「だ、だめに決まってるだろう!」
・・・・・・駄目に決まっている、当たり前なのだが正直傷ついてしまった。
「だから、お前の触ってやる」
「・・・何故そうなるんですか・・・」
嬉しいような、本能的な意味で危険なような、複雑な気持ちで問うと、
「小十郎を気持ちよく、してやる」
いつもの恩返しのようなもんだ!なんて言いながら、下穿きをずらして無理矢理小さな手を忍ばせて、小十郎自身を外へ出してしまった。
いよいよ頭の中に警笛が鳴る。
肩たたきをしてくれる、と言ってくれる方がどれだけマシか。
「これ以上は、危ないんです!!!!」
力一杯叫ぶと、動きを止めて梵天が固まった。
「他にも、何かあるのか・・・?」
変な所が素直で、大人しく話を聞く体制をとってくれた事を有難く思う。
でももう直に触れている手を離してくれる気がないようなので、理性は保てなかった。
「・・・それはご自身の身体で体感していただくしかありません。小十郎がお教え致しますゆえ、ご無礼をお許しくださいますか?」
「ああ・・・これ以上無知でいるのは耐えられないからな」
ちゃんと教えろ!とやる気を見せられた。