仄かに暖かい湯に、絡まる指。
そして熱をもったカタマリ。
小十郎は、今度は自分がのぼせるのではないかと思った。
政宗が手をゆるゆると動かす度に、湯船もゆらゆらと揺れて小さな波を立てている。
入浴剤で色づいた湯とはいえ完全な濁り湯ではないから、形をなした二人のカタマリを政宗が両手の中に閉じ込めている様もしっかり見えているわけで。
胸がきゅうと締め付けられて、甘い痛みと快楽を感じるのだ。
「・・・っ」
先程まで理性を保とうと気を張っていたというのに、欲望を伴う疼きが一気に腰に流れ込んでくる。
「ま、さむね」
「・・・んぁ・・・」
なけなしの理性で、風呂を出る提案をしようとしたが、政宗の甘い啼き声でトドメをさされた。
ザバッ
と大きな音がたつ程、性急に、力任せに、政宗の身体を持ち上げてバスタブの縁に座らせる。
案の定、白い肌はすっかり色づいてホカホカとしていた。
「な、にす・・・!」
「もうそろそろ、湯船は限界だろう?」
「っ!・・・けどよ、だからってこれは」
湯船に浸かったままの小十郎の目の前に昂ったものが晒され、ふるふると震えている。
政宗の脚を割るようにして身体を滑り込ませて、その可愛らしい欲に触れる。
「・・・っこじゅう、ろう・・・っ」
動揺して肩口に手をおいて突っぱねようとしてくるが、力が入らないようで抵抗のうちにもはいらない。
ちゅう、と蜜のあふれた鈴口に口付けた。
「ふあ・・・っ」
自らがいいように弄んでいたソコは、快楽を素直に呑みこんでいくのだろう。
「や、・・・ハぁ・・・」
もう、小十郎の行動を咎める気などないようで、むしろもっと与えて欲しいと腰が揺らめいていた。
「政宗」
「ふ・・・んん」
政宗の快楽を如実に表すそこへ、大事に舌を絡ませる。
隅々まで貪っていると、いつの間にかねだるように頭を掴まれていた。
「ぁ・・・こじゅう、ろ・・・」
反応しきった欲望にはもどかしい愛撫が耐えられないのだろう、眉を顰めて耐えている。
「も、もっと・・・ちゃんと・・・」
ふ、と思わず笑んだ。
「どうして欲しい?」
「・・・っっ」
意地悪が過ぎただろうか、政宗の身体が一瞬強張り言葉がなかなか出てこない。
裏筋をなぞるように刺激してやると、声にならない啼き声が吐息でこぼれる。
「す、・・・っって・・・」
「ん?」
「吸って・・・ちゃんと咥え・・・ろよ」
ごくり、と喉が鳴ってしまう。
湿気を纏った政宗の尾に指を沿わせて、前の欲望を口いっぱいに含んでやった。
「ぅ・・・っは、・・・は、あ・・・」
風呂に浸かっていたせいか、そこは赤く色づいて熱い。
風呂場の明るい光の下で目の当たりにする事にも興奮を覚えて、自分のモノまでずくりと反応するのがわかる。
吸いあげながらしごいたり周りに舌を這わせたり、欲望のまま愛撫を与えていった。
「・・・っこじゅうろう、だ、だめだ・・・オマエも・・・、あ・・・っだ、も、う・・・」
夢中で可愛がっていたそこは、すっかり昇りつめてしまったようで、腰が引きかけている。
「いい。このままだせ」
「ふ、あ、だ、めだ・・・っはな、せ・・・んん」
袋を柔らかく揉み、音をたてて竿を強く吸ってやった。
「んぅ・・・っア・・・あ、ああ・・・っ」
身体がびくりと震えて、口の中に熱いものが注ぎ込まれるのを感じた。
「あ・・・っ・・・・・・っ」
政宗は、慌てて小十郎の口元に手をあててくる。
「Sorry・・・こじゅうろう・・・」
この間は前を舐めてやる余裕があまりなかったから、もともと今回はたっぷりと可愛がってやるつもりでいた。
だが政宗はまさか達するまで愛撫されると思っていなかったようで、心なしかしょげていた。
「わりぃ、俺だけ・・・」
一人で達したことを謝ってくる姿が可愛い。
まだ初心な政宗は、これが小十郎の狙いだとはわかっていないのだ。
どろり、と舌の上にのった政宗の欲望を少し指に掬って出すと、残りはごくりと飲みこむ。
「・・・っ」
自分の放ったものを目の前に晒されて、言葉をつまらせた政宗の頬に軽く口付けてから、そろり、と後ろの蕾にぬめりを塗りつけた。
「あ・・・?ん・・・」
「まだ、身体もつか?」
「・・・っ・・・ん・・・・・・こい、よ」