「ん・・・」
政宗のくぐもった声にはっとして手をひきかける。
「馬鹿。やめんな」
そしてその手をさらに奥の方、胸の尖りに触れさせられた。
擦れて弾かれた瞬間に、政宗が唇をきゅ、と結んだところを見て、今度こそ確かにずくりと下腹に熱が溜まっていく。
「ここ、感じるんですか?」
「聞くな」
下唇を噛むようにして脹れた政宗の唇に反対の指で触れた。
「そこはまだ治っていないんですから、噛みしめてはいけません」
そしてそのまま頬も柔らかく撫でた。
触れるもの全てが愛おしくて、確かめるように髪や耳にも指を這わせた。
「ん、くすぐってぇよ」
「それは、すみません」
そう言って触れたままでいた胸の尖りをこねるように押してみる。
「ん・・・ぁ」
刺激した事で指に跳ね返ってくる弾力がでてくる。
ぷくりと膨れているそこを優しく刺激してみた。
「・・・その気になってきたか?」
「・・・っ」
政宗の反応が可愛くてついつい深追いしてしまっていたようで、声をかけられてはっとする。
「なあ、その気に、なれよ?」
「!」
掠れた声はどこか息があがっているようで、聞いているこちらまで興奮してくる。
そのまま小十郎の手を操るようにして、器用に自らの着物の肩を落として素肌を顕わにしていく。
「政宗様・・・っ」
「お前、顔が助平になってるぞ」
からかうような口調にも、あがっていく熱は妨げられず、もう政宗が促す事から逃れられそうになかった。
「こんなService、今回だけだからな。次からは自分でこいよ?」
そう言って政宗は小十郎の手を操ったまま自らの帯に手を宛がわせる。
小十郎は暗示にかかったように、掴まされた帯を解いていく。
すると、白い腹や太腿までもが顕わになった。
ごくり、と唾を飲みこみ、政宗の次の誘いを待ってしまう自分がいるのを感じていた。
「俺ばっかりこんな格好すんのはみっともねぇけど、今日は特別だ」
体に絡まったままの着物も足で払うようにして、とうとう下腹に布一枚だけという姿になる。
「政宗様・・・綺麗な身体をしていらっしゃる」
「変な事言ってんな!お前にそんな事言われるの、変な感じだ・・・」
不貞腐れているように見えるが、悪い気はしていないのだろう。
頬を染める姿は艶かしい。
「触っていいぜ」
なおも小十郎の手を掴み、自分の肌の上を撫でさせる。
「なあ、俺の身体に触れるのは嫌じゃねぇか?」
「嫌なはずないでしょう」
「お前から触れたいとは思わねえか?」
「思いますよ」
そう言いながらも、政宗がしたいように手を動かされるがままでいた。
焦れてきた様子が酷く可愛いからだ。
自分で触って欲しいところに触らせる様にも興奮を覚えていた。
「そう言って自分から触らねぇじゃねえか」
「政宗様が触れさせてくださるのでそれに甘えているまでで」
ふん、と面白くなさそうにしたが、悪戯を思いついたような顔になって、今度は小十郎の手を自らの褌に宛がわせた。
そして自分は大の字になるようにして、小十郎の身体の下で挑発してみせる。
「ほら、どうしてぇんだ?」
「・・・どうされたいんです?」
小十郎から動くのを待っているのだ。
流石に物怖じするだろうと想像していたのか、次の瞬間に小十郎が布の内側に指を滑り込ませると、驚いて身体を強張らせた。
「ひ・・・ぁっ」
つるりと入り込んだ指に触れたのは、雫を溢れさせて熱くなった政宗のものだった。
「こんなに濡らしていたんですね」
小十郎は頬を緩ませて、その形を確かめるように手で包み込んだ。
「ぅあ・・・っこじゅうろう、おま、え・・・!」
急な直接の刺激に身体の力が入らないようで、抵抗しかけた力は弱々しいものだった。
「散々焦らされたんで、そろそろ我慢がきかねぇなと思ってたところです」
「!お前、そんな素振り・・・」
ぷるんと政宗の物を外に出させると、外気に触れたせいか身体をぶるりと振るわせた。
「あ、も、やめ・・・っ俺だけこんな格好」
「政宗様が脱いでくださったんじゃないですか」
「・・・うるせぇ。お前も脱げ」
その言葉を無視して、顔をだした政宗のものを上下に擦った。
「ぅ・・・っ」
先端に溢れた雫を指に絡め、鈴口にぬめりを広げるように刺激した。
「ふ・・・っあ!」
「ここがよろしいんで?」
「あ、聞く、な・・・っ」
恥ずかしさと快楽とで、政宗は僅かに瞳を潤ませていた。
張り詰めた政宗自身は、色白の肌のせいか綺麗に赤く色づいていて、蜜を溢れさせて光る様はとてもいやらしい。
「そんな、に、見るな」
はあ、と熱い吐息の政宗に言われ、誘われるようにその先端に口を近づけた。
「あ・・・っや、め・・・っ」
口に含んだ途端に、また新たな蜜がぷくりと溢れた。
愛おしすぎてどうにかなりそうで、舌をあますところなく這い回らせる。
薄く血管の通った部分を擦るように舐めては、付け根から咥えて擦りあげた。
愛撫を施す度に正直に快感を伝える身体が愛おしい。
「や、や、め・・・で、でちまう」
到底舐め足りず、少し意地悪に竿をきゅうと強く握ったまま、今度は付け根の膨らみに舌を這わせた。
「あぅ・・・、はな、せ」
寸前にせき止められ欲を吐き出す事ができなくて、じたばたと足をばたつかせる。
その足を掴んでくるりと政宗の身体を反転させ、腹這いにさせた。
「っ!」
「もう少しだけ、我慢してください」
尻を突き出すようにして全てを眼前に晒すような格好に、政宗の身体が強張る。
逃れようとする力も先程より強くなったが、それ以上の力で拘束し腰を抱え上げ、更に尻を高くさせた。
「こじゅ、てめ・・・っ」
目の前にある滑らかな双丘に軽く噛み付くと、政宗の身体から再び力が抜けていく。
「ふ・・・ぁああっ」
そして中心の蕾に舌で触れると、身体がビクリと震えた。
「あ、そんなとこ、舐めんな」
「よく慣らさないと傷つけてしまいます」
「そ、そのために用意したふのりだ、ろ・・・?」
「それは十分慣らした後につけさせてもらいます」
そう言って指を差し入れて入口を丹念にほぐしていく。
指を飲み込んだ入口の周りを舌で舐めてやれば、一際高い声がでた。
政宗が言っていたように、本当に自身でもここをいじったようで、差し入れる事にさほど抵抗をしめさなかった。
むしろきゅうきゅうと指を締め付けてもっと、とねだっているようにすら思える。